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行ってきました。座・高円寺。あやめ十八番第八回公演、「ダズリング=デビュタント」なのです。

同じ台本、同じ舞台、同じ曲で、キャストと衣裳と編曲が違う、『西洋画版』と『日本画版』を入れ替わりで上演するという、とんでもない公演でした。

そのとんでもない公演に、我らが島田大翼氏が出演するというので、これはもう行かないわけにいかないのです。



島田さんは、『西洋画版』では「医師」、『日本画版』では「妻」の役でした。

ざっくり言うと、「医師」は主役的な存在で、ある時代にヌイエという村で万延していた「柘榴痘」という病気の治療法を探っている人。
そして「妻」は、その柘榴痘患者で、夫と共にダズリング家の地下に閉じ込められているという人でした。

あやめ十八番
「ダズリング=デビュタント」日本画版キャスト

私は『日本画版』を先に観たのですが、なんというか、色々衝撃的でした…

広い舞台が段差のある空間で仕切られ、視点が次々に移ってぐいぐいとお話が進んでゆきます。
「翻訳劇のようにしたかった」という台本演出の堀越さんの言葉どおり、難しい台詞回しと覚えにくい名前だらけなのですが、なんて言ったらいいのか…とにかく面白くて。
『西洋画版』を基本にしているので、下駄をブーツと言ったり着物をドレスと言ったり、ちょっと不思議な気持ちになる部分があるのですが、それを不自然に感じないようなお芝居なので、後から更に不思議に思うのです。
そして、日本画版ではキャスティングの性別もあべこべだったりして、男性が女性を、女性が男性を演じていたりもするのですが、それも、最初はちょっと混乱するのですが、段々なんだかそれが当たり前に思えてくるので、やっぱり後から「なんでだろう…」と不思議が増すのです。

第一幕の終わりの方でクライマックスがあって、お話が終わってしまう!と思ったのに、第二幕が始まったら、またどんどん展開して、どんどん引き込まれて、一体本当に堀越さんの頭の中はどうなっているのか、すごすぎて、どうしたらいいのかわかりませんでした。あんな絡まって複雑なのに見やすくて引き込まれるお芝居どうやって創るんでしょうか。

島田さん演じる「妻」は、とても可愛らしくて、儚げで、後ろ姿なんかもう女性そのもので、なんだかドキドキしました。娘を守ろうとするところや、とんでもない騒動の最中に夫に「お帰りなさい」と言うところなど、胸が締め付けられる思いでした。劇中でうたう歌はどこか懐かしくて、切なくて、島田さんも、作曲の吉田能さんも、やっぱりすごい人だなあと改めて思いました。

あやめ十八番
「ダズリング=デビュタント」西洋画版キャスト

『西洋画版』は、こちらを基本にしているだけあって、なんというか、しっかりした感じ。
配役も、みんなぴったり!と思わせてくれるし、衣裳も装置もみんなぴったり!と思わせてくれるし、日本画版と違うけど同じで、同じだけど全然違って、これまた面白いのです。
同じ台詞でも、言う人が違って、音色や間が違うと、こんなに面白くなったり、儚くなったり、深刻になったり、色々変わるんだなあと改めて思いました。
先日までこんにゃく座で上演していたオペラ『タング-まほうをかけられた舌-』でも毎日「やる人がちがうと全然違って見えて面白いなあ」と思っておりましたが、やっぱりそうなんだなあ!と改めて思うのです。


そして音楽がとにかく格好良くて、入ってくるタイミングも「そう!ここ!!!」みたいに思うところで、本当に吉田さんすごいな!!と心奪われていました。全てを掻っ攫っていく音楽。毎回思うけど、あんな曲が本当にどうやって生まれてくるんだろうと不思議でたまらないのです。頭の中どうなっているんでしょうか…教えてください…天才なんですか…


しかしそしてこの『西洋画版』、島田さんは全く楽器も歌もやらないのです!なんてこった!うた役者ではなく俳優。本当にお芝居だけで舞台に立つのは、島田さんにとって初めてのことだったそうです。こんにゃく座にいるということは歌うのが仕事なのですから、確かにそりゃそうなんですけど、そうなんですよね。まさに俳優デビュタント。すごいことです。しかも主役。格好良すぎです!!

なかなか治療法が見つけられずに苦悩するところは悔しさがビシバシ伝わってきたし、両親を失った「娘」に特効薬を持って来るのが遅すぎると責められた時の「うん……うん……」という相槌は、切なくて、温かくて、苦しくて、攫っていかれそうになりました。ただ腰掛けて話を聞いているところも絵画のようだったし、軽口を叩いているところなんかとても面白くて、声もこんにゃく座の島田さんの役所ではなかなか使わないような低めの美声で、新鮮に惹きつけられました。


なんだか興奮しすぎて伝えたいことがちっとも文章にできてない気がしますが、とにかく振付も格好良くて、素敵な舞台でした。ありがとうございました!


そして、このダズリングデビュタントの公演は、4月23日まで…

みなさんお気付きでしょうか…

そう、うた会の日なのです。

『西洋画版』で千秋楽を迎え、その後猛ダッシュでこんにゃく座へ戻ってきた島田さん。


戻るや否や倉庫でひっそりうるおさんと合わせ…なんとギタリストもやるのです。


更に1人でなんか練習してる…


島田さんの歌った歌はMALICE MIZERの「ヴェル・エール~空白の瞬間の中で~」。

衣裳もぴったりでした。


本当におつかれさまでした!
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無題
開演前に手渡された配役表には随分多くの登場人物の名前がならんでいて、ストーリーについていけるかどうか少し不安になりましたが、実際始まってみるとそれぞれの人物の個性がくっきりしていて、物語の把握において全然負担を感じませんでした。
お話し全体としては、ジェンナーによる天然痘の予防法発見の逸話を大きなモチーフとしていると思われますが、人々を死に至らしめる病に「柘榴痘」という名称を与えて耽美かつ淫靡な色彩をもたらしたあたりに、この劇団のカラーが出ているのではないかと感じました。
私が観たのは日本画版なので、島田さんは罹患者イザベルの役でした。スカート姿で舞台に登場したときは驚きましたが、娘のポーリーヌや夫のアンリを想う心情が切々と伝わってきて男性が演じているのに不思議と違和感がなかったです。

他にも、イザベルが閉じ込められている「牢獄」を美しいセットで表現したり、蓄音機の音が異様な効果をもたらしたり、と、色々と見応えのある舞台でした。

あと、人々を病から救おうと奔走する若い医者(女優さんが、明治の書生のような衣装で演じていました)がキリリとしていて好きだったので、西洋画の方も機会があれば観たかったです。

記事ありがとうございました&長文すみません。
コルシカ 2017/04/29(Sat) 編集
コルシカさま
あやめ十八番公演、観に来ていただいて有難うございました。日本画版をご覧くださったのですね。こんにゃく座で培った歌の技術を、少しでも活かせる機会があって光栄でした。近いうちにYouTubeでダイジェスト映像など流れるかもしれませんので、雰囲気だけでも西洋画版を味わってもらえたら幸いです。今後も座内外で元気に活動していきたいと思いますので、これからもどうぞよろしくお願い致します。
島田大翼 2017/04/29(Sat) 編集
島田大翼 さま
返信ありがとうございました。
舞台の上のイザベルは楚々とした風情だったりして、こんにゃく座の舞台でみるのとはまた違った面をみることができてよかったです。
ダイジェスト映像の情報もありがとうございました。
コルシカ 2017/05/27(Sat) 編集
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